全国の自治体必読 「GIGAスクール端末処分におけるチェックリスト」を公開

~2025~2027年度にかけた約950万台更新・Winsows10サポート終了に備え、適切な処分体制整備を支援~

一般社団法人 児童生徒のデータプライバシー協会のプレスリリース

~2025~2027年度にかけた約950万台更新・Winsows10サポート終了に備え、適切な処分体制整備を支援~

 一般社団法人 児童生徒のデータプライバシー協会は、2025年度以降、全国の小中学校に配備されたGIGAスクール端末が一斉に更新時期を迎えるにあたり、全国の自治体に向けて「GIGAスクール端末の処分におけるチェックリスト(全10項目)」を公開しました。

           【GIGAスクール端末の処分】 チェックリスト

1. 国が推奨するGIGA端末の処分仕様書に基づいた処分方法が検討されているか?

2. 更新時期・台数は把握しているか?

3. 国の方針を理解し、小型家電リサイクル法で処分する予定か?

  <適正な端末処分は、端末購入の補助金要綱に該当。

  国の方針は小型家電リサイクル法の認定事業者へ処分(買取・廃棄)を委託>

4. 教育委員会の担当者は、セキュリティガイドライン(文科省・総務省・貴自治体)を熟知しているか?

5. 教育委員会の担当者は、データ消去に関して十分な検討を行っているか?

6. GIGA端末の記憶媒体に適したデータ消去方法が検討されているか?

  <最も安全な専用ソフトを用いた消去が検討されているかが重要。SSD専用の消去が必要

  (物理破壊・磁気消去はHDD時代の消去方法)>

7. GIGA端末毎にデータ消去証明書は発行されるか?

  <抜け漏れが発生しないように作業の履行確認が重要。保護者からの問合せに応える備えも必要>

8. 委託事業者は、データ消去の専門知識・実績を有しているか?

  <安易に物理破壊を推奨してくる事業者は要注意であり、

  情報機器の処分実績を十分に有しているかを確認する>

  例)HDD用の消去を行ったために漏えい事故が発生

9. 適正な処分に必要な予算は、検討されているか?

  <データ消去は1台あたり数時間必要。極端に安価な提案は、必要な作業が省略されている恐れ>

  例)事業者が消去せずに転売し、漏えい事故が発生

10. 情報漏えいなど事故が発生した際の危機管理マニュアルは準備されているか?


■チェックリスト公開の背景と目的

 全国の小中学校に配備されたGIGAスクール端末は、2025年度から2027年度にかけて約950万台が一斉に更新時期を迎えます。さらに、2025年10月14日(火)のWindows10サポート終了に伴い、全国的にパソコンの更新需要が高まることから、GIGAスクール端末の更新も一層加速する見込みです。

 一方で、当協会の調査(※)では、端末処分時に最も安全とされる「ソフトウェアによるデータ消去」を実施している自治体は、わずか12.5%にとどまっていることが明らかになりました。多くの自治体では依然として初期化や物理破壊といった処分方法に頼っており、これらはデータが完全に消去されず、復元可能な状態で残ってしまうリスクが存在します。

 実際に、一部の自治体では、GIGAスクール端末から児童生徒の個人情報が漏えいするインシデントも発生しています。こうした事故は、自治体にとっては住民の信頼失墜や責任問題にも直結しかねません。こうした状況を踏まえ、当協会は全国的な適切な処分体制の整備を目的に、本チェックリストを公開しました。

(※)全国教育委員会対象「GIGAスクール端末処分の実態調査」を実施 データ消去方法/処分費用に関する調査結果を発表|6月2日配信

■「一般社団法人 児童生徒のデータプライバシー協会」 概要

当団体は、全国の小・中学校に整備されたGIGAスクール端末更新に伴い、適正な端末処分、適正なデータ消去を普及させることにより生徒のデータプライバシーを保護することを目的として発足しました。今後、関係者の相互交流・相互理解の推進に関する事や、関係行政機関との連携に関する事業の展開。 調査・研究、それをベースにした普及・啓発及び相談に関する事業も行う予定です。また、人材育成、技術支援に関連するセミナー・講演等を開催し、生徒のデータプライバシー保護を実現します。

・団体名 :一般社団法人 児童生徒のデータプライバシー協会

・設立  :2025年1月31日(金)

・専門委員:矢作尚久、川島英之、横尾俊彦、尾花 紀子

・協力  :株式会社ブランコ・ジャパン/リネットジャパングループ株式会社

■「GIGAスクール端末廃棄を、もっと安全に」プロジェクト概要

当団体は、プロジェクトを通してGIGA端末が抱えるデータ漏えいリスクを世の中に啓蒙することで、より多くの自治体が認定事業者での端末回収手続きが進められる社会を目指します。そして、全国の小中学生のお子様を持つ保護者の皆様が安心できる社会を実現できるよう、取り組みを進めてまいります。

プロジェクトサイト:https://www.student-data-privacy.jp/

<GIGA端末スクール構想及び本団体の活動に関するタイムライン>

2018年:文部科学省にて「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画」策定

2019年:文部科学省より「GIGAスクール構想」発表

2023年:「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画」を2年間延長

2024年:5/17(金) 環境省より「GIGAスクール端末処分における小型家電リサイクル制度」周知開始

2025年:1/31(金) 「児童生徒のデータプライバシー協会」を設立

    :3/6 (木)  教育関係者向けに「GIGAスクール端末処分に対する意識調査」を実施

    :3/17(月) 保護者向けに「GIGAスクール端末処分に対する意識調査」を実施

    :4/30(水) 当協会に3人の有識者が専門委員として就任

    :6/2 (月)  教育委員会向けに「GIGAスクール端末処分に対する意識調査」を実施

    :6/19(木) メディアラウンドテーブルを開催し、自治体に適切なデータ消去方法と予算確保を提言

2024年~2028年:GIGAスクール構想第2期「NEXT GIGA」期間

※タブレット端末はバッテリー劣化などにより5年程度で更新時期を迎え、25~26年度が買い替えのピークとなる見込

■一般社団法人 児童生徒のデータプライバシー協会

所在地  :東京都渋谷区道玄坂1丁目10番8号 渋谷道玄坂東急ビル

URL   :https://www.student-data-privacy.jp/

設立   :2025年1月31日(金)

事業目的 :全国の小・中学校に整備されたGIGAスクール端末更新に伴い、適切な端末処分、

      適切なデータ消去を普及させることで、児童生徒のデータプライバシー保護を実現する。

事業内容 :(1) 関係者の相互交流・相互理解の推進に関する事業

      (2) 関係行政機関との連携に関する事業

      (3) 調査・研究等の事業

      (4) 普及・啓発及び相談に関する事業

      (5) 人材育成に関する事業

      (6) 技術支援に関する事業

      (7) セミナー・講演等に関する事業

      (8) 各種情報提供に関する事業

      (9) その他この法人の目的を達成するために必要な事業

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