パナソニック株式会社 コミュニケーションデザインセンターのプレスリリース

「水銀に関する水俣条約第5回締約国会議」の結果を受け、2027年末をもって、蛍光灯の製造・輸出入が禁止されることが決定しています。この重要な転換期を前に、パナソニックでは蛍光灯に関する意識調査を定期的に実施しています。その結果、認知は前回(2025年3月実施)の調査とほぼ変わらず、約6割の家庭はいまだに蛍光灯照明を使用していることが今回の調査で明らかになりました。約2年後に蛍光灯の生産終了が迫る中、家庭の照明環境に対する対応が十分に進んでいない様子がうかがえます。

■蛍光灯の製造・輸出入禁止ついての認知度
・2027年末に蛍光灯の製造・輸出入が禁止されることの認知率は前回調査とほぼ横ばいの約6割という結果に。一方、聞いたことがないという人はいまだ4割以上存在。
■製造・輸出入禁止を知ってからの行動
蛍光灯が製造中止・輸出入禁止になることを知った後、「すぐにLEDに交換した」のは前回より微増したもののわずか8.1%。43.8%が「特に何も思わなかった、行動しなかった」と回答。
■蛍光灯の使用意向
・大半がLED照明に切り替え意向を示しているが、蛍光灯を使用し続けたい層も一定数存在。
使い続けたい理由は、半数以上の人が「今の蛍光灯がまだ使えるから」と回答。
■自宅の各部屋におけるLED化の進捗
・直管型・丸形・ツイン蛍光灯いずれかを使っている家庭が61.5%。家族が集まるリビングでもLED照明に切り替えている方は、まだ約半数。水回りや、廊下・階段などの動線部ではさらにLED化が進んでいないことが明らかに。
■器具寿命の認知と発火リスクの危険性
・3人に1人が照明器具には「寿命がある」ことを知らなかったと回答。「詳しい内容まで知っている」はわずか9.5%。
・ランプ交換をすれば照明器具はずっと使えるというわけではない(ランプ以外の照明器具の部品も使用年数に伴い劣化する)ことを知っているかを聞いたところ、「知らなかった」が61.1%
[調査概要]
・エリア:全国
・調査対象:20代~70代の男女 計7,380人
・調査期間:2025年9月26日~9月29日
・調査方法:インターネット調査
・調査会社:株式会社コレクシア
※調査結果を引用いただく際は、「パナソニック調べ」の記載をお願いします。
■蛍光灯の製造・輸出入禁止についての認知度
2027年末に蛍光灯の製造・輸出入が禁止されることの認知率は約6割という結果に。一方、聞いたことがないという人はいまだ4割以上存在。
2027年末までに蛍光灯の製造および輸出入が禁止になることについての認知率は、「詳しい内容まで知っている」と「聞いたことがある」を合わせると57.2%となり、前回調査の59.0%とほぼ変動なしという結果となりました。また、依然として4割以上の人々がこの事実を聞いたことがないことが明らかとなりました。

■製造・輸出入禁止を知ってからの行動
蛍光灯が製造中止・輸出入禁止になることを知った後、「すぐにLEDに交換した」のは前回より微増したもののわずか8.1%。43.8%が「特に何も思わなかった、行動しなかった」と回答。
2027年末で蛍光灯が製造中止・輸出入禁止になることを知った後の行動変容について聞いたところ、「すぐに自宅の蛍光灯をLEDに交換した」という人は前回調査より0.9ポイント増加したもののわずか8.1%に留まり、まだまだ行動に移している人は少ないようです。また、43.8%が蛍光灯が製造中止・輸出入禁止になることを知っても「特に何も思わなかった、行動しなかった」と回答。その影響を自分ごとと捉えてもらうことが課題であることが浮き彫りとなりました。

■蛍光灯の使用意向
大半がLED照明に切り替え意向を示しているが、蛍光灯を使用し続けたい層も一定数存在。使い続けたい理由は、半数以上の人が「今の蛍光灯がまだ使えるから」と回答。
現在も蛍光灯を使用している部屋でどんな行動をとるかを聞いたところ、「2027年末時点で装着している蛍光灯が切れてからLEDに換えたい」が最多の46.5%、次いで「蛍光灯が入手できなくなる前に、LEDに交換したい」が41.7%となり、大半の人がLED照明に切り替えをする意向を示しています。
また、「2027年末の製造・輸出入禁止までに蛍光灯を買いだめして蛍光灯を使い続けたい」と回答した方は9.7%と一定数いることがわかります。蛍光灯を使い続けたい理由を聞くと、「今の蛍光灯がまだ使えるから」が最多で約半数の49.4%となり、「交換が面倒」が36.3%、「価格が高い」が28.6%となりました。心理的・経済的要因によってLEDへの切り替え意向が抑制されていることが浮き彫りとなりました。


■自宅の各部屋におけるLED化の進捗
直管型・丸形・ツイン蛍光灯のいずれかを使っている家庭は61.5%。家族が集まるリビングでもLED照明に切り替えている方は、まだ約半数。水回りや廊下・階段などの動線部ではさらにLED化が進んでいないことが明らかに。
自宅のそれぞれの部屋で使用している照明の種類について聞いたところ、「直管型蛍光灯」、「丸形蛍光灯」、「ツイン型蛍光灯」のいずれかを使用している家庭が61.5%となり、LED照明のみを使用している家庭はまだ少数派であることがうかがえます。また、それぞれの部屋でどの照明を使用しているか聞いたところ、LED照明を使用している方は、リビングでは48.7%と半数に満たない結果となり、トイレや浴室の水回り、廊下や階段などの動線部についてもまだLED照明に切り替えられていないことが分かりました。


■器具寿命の認知と発火リスクの危険性
3人に1人が照明器具には「寿命がある」ことを知らなかったと回答。「詳しい内容まで知っている」はわずか9.5%。
蛍光灯照明器具に寿命があることを知っているか聞いたところ、3人に1人が照明器具には「寿命がある」ことを知らなかったと回答。詳しい内容までご存知の方は9.5%となり、まだまだ十分に認知されていないことが分かります。

ランプ交換をすれば照明器具はずっと使えるというわけではない(ランプ以外の照明器具の部品も使用年数に伴い劣化する)ことを知っているかを聞いたところ、「知らなかった」が61.1%となり、寿命を超えて使用した場合の発煙・発火等の重大リスクがあることを知らない人は半数以上に。
また、ランプ交換をすれば照明器具はずっと使えるというわけではない(ランプ以外の照明器具の部品も使用年数に伴い劣化する)ことを知っているかを聞いたところ、「知らなかった」が61.1%となり、多くの方がただランプを変えるだけで照明器具をずっと使い続けられると勘違いをしていることがわかりました。
そして蛍光灯照明器具を適正交換時期(寿命)を超えて使用した際に発煙・発火等の重大リスクを引き起こす可能性があることについて知っているか聞いたところ、詳しく知っている人はわずか4.7%で、「聞いたことがない/初めて知った」と回答した方は前回の59.5%から微減したものの、未だ56.6%と半数以上の方が発煙・発火のリスクが存在することを知らないという結果になりました。
照明工業会やパナソニックでは、LEDランプへ交換する際、ランプだけでなくLED照明器具に丸ごと交換することを推奨しています。


▼蛍光灯から器具ごとLEDに交換
https://panasonic.jp/lamp/replace-led.html
▼蛍光灯製造・輸出入禁止やLED照明についてのご質問
https://panasonic.jp/lamp/replace-led-faq.html
調査結果によると、蛍光灯の製造・輸出入が禁止されることの認知は約6割という結果になりました。しかし家族が集うリビングでもLED照明の導入はまだ約半数にとどまり、浴室やキッチンでもLED照明の導入が遅れていることがわかりました。また蛍光灯は適正交換時期(寿命)を超えて使用したり、直管蛍光灯から直管LEDに交換するなど組合せを誤ると重大な事故に繋がる恐れがあるため、器具ごと交換することをおすすめします。正しい知識を身につけ、2027年の蛍光灯の製造・輸出入禁止に向けて計画的にLED照明を導入しましょう。
◇照明のプロが教える、「蛍光灯」と「LED」のキホン
今回の調査では、照明器具の寿命について、3人に1人の方があまり意識されていないことが分かりました。特にLED電球(E26・E17など)と蛍光灯(直管・丸管・ツインなど)では、器具の構造が大きく異なります。LED電球は電源がランプ側に内蔵されており、交換することで電源も新しくなるため、長く使っても比較的安心です。一方、蛍光灯照明器具は、器具本体に「安定器(電源部品)」が組み込まれており、ランプを交換しても電源部品の劣化は防げません。さらに、安定器の種類によっては、ランプ交換のみでLED化を行うと、発煙や発火などのリスクが生じる可能性もあります。このため、パナソニックでは、長年ご愛用いただいた蛍光灯照明器具ではありますが、この機会に器具ごとの交換を提案しています。安全性の向上はもちろん、空間の印象も一新される照明環境への更新を、ぜひご検討いただければと思います。

Q1:蛍光灯とLEDの見分け方を教えてください
A:照明のカバーをあけて中を見てみてください。一概には言えませんが。蛍光灯はチューブ状のガラス管で、棒状(直管)や円形(丸管)、或いは2本から4本が連結されたブリッジ形状(ツイン蛍光灯)のものがほとんどです。一方、LEDの場合は光源部分が取り外せないような一体構造になっていたり、黄色やオレンジのツブツブ(LEDの粒)が沢山並んでいる構造のモノが多いです。また型番が確認可能であれば、ランプの根元の樹脂部分や、端部をみると蛍光灯の場合はF(Fluorescent Lampの略)からはじまる品番がほとんど(電球型蛍光灯はEF)ですので、品番の記載があるものは、確認してみてください。

Q2.蛍光灯からLED照明に交換できる場合と工事が必要な場合、それぞれ見分け方はありますか?
A:天井に下記のような、引掛シーリングなどの配線器具がついている場合は、シーリングライトやペンダントライトはご自身で取り外してLED照明器具に交換が可能です。ご自身でLED照明に交換できないケースとしては、天井や壁に直付け(または埋め込み)されているシーリングライト、キッチンや洗面所の照明器具、コンパクト形蛍光灯(ツイン蛍光灯)を使ったダウンライトなどを交換する場合です。この場合一般的に電気工事が必要となります。これらの作業には『電気工事士』の資格が必須ですので、お近くの電器店・工事店にご相談ください。
〇天井に下記のような配線器具があれば自分で交換可能です。

配線器具がなく天井に直に設置されている照明器具は交換に工事が必要になる可能性がありますので、お近くの販売店・工事店にご相談ください。
Q3.電気工事にかかる費用はどれくらい?
A:費用は事前調査や工事費、出張費など電器店・工事店によって異なるため、各店舗へお問い合わせください。工事にかかる時間の目安は、例えば流し元灯の交換など一般的(※1)な電気工事の場合、1か所あたり数分~15分程度です。
※1:取り付けのための壁・天井の補強工事や配線位置の変更等がない場合。
設置場所や工事の内容により異なります。また電気工事ができない場合もあります。
Q4. 以前、蛍光灯照明からLEDシーリングライトに交換していれば、そのままでいいですか?
A:10年以上使っている場合は、点検・交換の検討が必要です。
照明器具の適正交換時期は約10年です。LEDシーリングライトが登場してから10年以上経っているため(パナソニックは2011年から発売)、出始めの頃に交換して10年以上使っている場合は、点検・交換をおこなってください。外観に異常がなくても内部の劣化は進行しています。またLEDモジュールの劣化に伴い明るさは徐々に落ちて暗くなっていくため、快適性が損なわれている可能性があります。
ここからは、天井に適合する配線器具がついていて、ご自身で交換できる場合におすすめのLEDシーリングライトをご紹介します。
■工事不要(※2)で2ステップかんたん取り付け パルックLEDシーリングライト コンパクトシリーズ
アダプタを取り付けて、 器具を押し上げるだけの2ステップでかんたんに取り付けできます。コンパクトなのに、 6畳、8畳のお部屋も明るく照らせます。またシリコンで本体とカバーが密閉されており、一体構造になっていますので、虫やホコリが入りにくく、お手入れはサッと拭くだけです。さらに蛍光灯からコンパクトシリーズに取り替えると消費電力を大幅に削減できるので、8畳の場合、電気代が年間で約2,520円、10年で約25,200円もお得になります(当社比)

※2:配線器具が付いていない場合は電気工事が必要です。
▼パルック LEDシーリングライト コンパクトシリーズ 外径330mm・リモコン対応
https://panasonic.jp/light/compact.html
■画面も文字も見やすい光 パルックLEDシーリングライト スタンダードシリーズ
画面や文字が見やすい光「パソコンくっきり光(特許*1)」と「文字くっきり光(特許*2)」を搭載。リモコン操作により、明るさや光の色を簡単に調整でき、ボタンひとつでシーンに合わせた照らし方が可能です。さらに、起床時や就寝前に便利な自動点灯・自動消灯機能を備えており、日々の生活をより快適にサポートします。
また、虫が入りにくい構造に加え、「虫ブロック」機能を搭載しているため、お手入れも簡単。清潔で快適な空間を保ちやすくなっています。さらに、蛍光灯からLED照明に取り替えることで、10年間で約29,000円(※3)の節約が可能です。
*1 特許第6735514号 パソコンくっきり光(5000K Duv-4)
*2 特許第6064205号 文字くっきり光(6200K+明るさ)
※3:当社2010年発売100形ツインパルック蛍光灯器具(HHFZ4340)と2025年発売LEDシーリングライト(HH-CM1234A)との比較を参考として表記。100形ツインパルック蛍光灯器具(HHFZ4340)は生産完了。
電気料金は、1日5.5時間、年間2,000時間使用。電力量目安単価31円/kWh(税込)[2022年7月改訂]で計算。当社調べ。使用条件により変わることがあります。

■パルック LEDシーリングライト スタンダードシリーズ
https://panasonic.jp/light/2025-standard.html
<関連情報>
・LED照明器具(シーリングライト・デスクスタンドなど)
・あかりでできる節電シミュレーション