「シングルマザーの仕事と子育ての両立に関する調査」を発表
株式会社アーラリンクのプレスリリース
「シングルマザーの仕事と子育ての両立に関する調査」を発表
「日本を強くする」というパーパスを掲げた株式会社アーラリンク(所在地:東京都豊島区東池袋、代表取締役:高橋翼)は、通信困窮者と呼ばれる携帯電話未所持が原因で日常生活を送ることが困難になった方々を救うための携帯電話サービス「誰でもスマホ」を提供するほか、あまり知られていない通信困窮という社会課題に目を向けていただくため「誰でもスマホ リサーチセンター」としてその生活実態の情報発信を行っています。このたび「誰でもスマホ」利用者を対象に「シングルマザーの仕事と子育ての両立に関する調査」を実施いたしましたので発表いたします。
<調査背景>
春は子どもたちにとって新たなスタートの季節であり、同時に保護者にとっては、進学や入学に伴う準備や費用負担が重なる時期でもあります。なかでも、経済的・社会的に厳しい環境下で子育てをしているシングルマザーにとって、この季節はより大きな不安と向き合う時期でもあります。今回の調査は、4月の入学・進学シーズンにあわせ、誰でもスマホの利用者であるシングルマザーを対象に実施したものです。教育機会の不平等や、子どもが新たな環境へ踏み出す際に直面する“見えづらい壁”について、その実態を明らかにし、より多くの方々に通信困窮という社会課題への理解と関心を持っていただくことを目的としています。
【今回の調査結果のポイント】
●シングルマザーの2人に1人が「日常生活での不自由」や「小1の壁」を実感
●子どもの入学・進学時に最も大変だと感じることでは、「学費や入学金の支払い」が71.4%
●仕事と子育て両立の苦労は、「子どもの急な体調不良への対応」と「経済的な負担」が同率トップ
●約4割のシングルマザーが「精神的サポートや相談できる場」を求めることが明らかに
「誰でもスマホ」を利用する子育て女性の65.1%がシングルマザー
まず、子育てをしている/していた「誰でも利用者」の女性86人に子育ての状況を確認したところ、1人で子育てという「シングルマザー」の割合は65.1%の結果に。「誰でもスマホ」は経済面や生活になんらかの事情を抱える利用者が多いものの、2022年の厚生労働省の国民生活基礎調査の6.3%(※1)と比較してもシングルマザー率はかなり高いことが明らかとなりました。
※1:児童がいる世帯(991万7千世帯)に占めるひとり親と未婚の子のみの世帯(62万9千世帯)の割合。「2022年 厚生労働省の国民生活基礎調査」

シングルマザーの2人に1人が「日常生活での不自由」や「小1の壁」を実感
シングルマザーの利用者56人に、シングルマザーであることが理由で日常生活で不自由を感じることがあるかどうかを聞いてみたところ、51.8%が「ある」と回答。また、子どもが小学校に上がるときに、共働き家庭や一人親家庭で仕事と育児の両立が難しくなる「小1の壁」の実感については48.2%が「ある」と答え、シングルマザーの2人に1人は生活や子育てのしづらさを感じていることがわかります。また、子どもの入学・進学時に最も大変だと感じることでは、「学費や入学金の支払い」が71.4%と最も多く、「学用品や制服などの準備」67.9%とつづきます。「子どもの新しい環境への適用」44.6%や「仕事と学校行事参加の調整」37.5%も割合としては高いものの、経済面での苦労が大きい状況のようです。
新学期や新生活の時期に、シングルマザーとして子育てで感じる(感じていた)不安や悩みについて自由回答で聞いたところ、「就学支援金を使用しても戻ってくるのは数ヶ月後なので結局初めに大金が必要で困窮する」「子育てのために正社員の時短勤務からパートに変更してもらったところ、収入減と保証もなくなり、生活は子どもが保育園へ行っているときより更に悪化した」という切実な声も上がっています。



<自由回答>新学期や新生活の時期に、シングルマザーとして子育てで感じる(感じていた)不安や悩み
●就学支援金を使用しても戻ってくるのは数ヶ月後なので結局初めに大金が必要で困窮する。子どもが体調不良で学校を休んだ場合、自分の休みを、取りづらいし最悪、クビになる。新規雇用で職探しをしても子どもが居る1人親家庭だと不採用率が高い。(愛知県、50代、パート・アルバイト)
●小学校入学時は帰りがとにかく早い仕事を中抜けさせてもらい迎えに行き、親戚の家や託児施設に預けに行ったり、その頃は正社員だったので、調整が難しく、仕方なく時短勤務にしてもらい、その後、パートに変更してもらいました。収入少なくなったり保険的な保証もなくなり、生活は子どもが保育園へ行っているときより更に悪化し、学用品を買い揃える体操着を買ってあげることもままならなくなった。就学援助的な制度もお金が入るのがギリギリもしくは準備の期間を過ぎてからでとにかく余裕が持てない生活だった。(栃木県、40代、パート・アルバイト)
●1人で育てていけるかとかお金の面でも大丈夫かなど不安でした。(北海道、40代、パート・アルバイト)
約4割のシングルマザーが「精神的サポートや相談できる場」を求めることが明らかに
つづいて、仕事と子育ての両立についていくつか聞いてみました。仕事と子育てを両立するうえで実際に生じた苦労は、「子どもの急な体調不良への対応」と「経済的な負担」が67.9%と同率トップ。以下、「学校行事や保護者会への参加」48.1%、「心身の疲労感」41.1%とつづきます。シングルマザーが理由で大変だったエピソードや仕事と家庭の両立で苦労したことの自由回答では、「あと1人大人が居ればって思うことが多すぎる」「自分の体調不良時に子ども達を見てくれる人がいない」「宿題を見るのが大変だった」などさまざまなシングルマザーならではの悩みが浮き彫りに。
一方、仕事と子育ての両立がしやすくなると感じる支援については、「経済的な支援」が71.4%で最も多い中、「精神的サポートや相談できる場」が42.9%となり、シングルマザーが一人でさまざまな苦労や課題を抱え込まないような社会の仕組みが求められていることも明らかになりました。誰かからの支援で嬉しかったことの自由回答は、「母親の助けが、正直助かった」「友人が子供を少し見ていてくれて2時間程眠れた」「頑張ってと応援してくれること」など、本当に些細なことでも周りの気遣いや手助けが大きな支えになっています。

<自由回答>シングルマザーが理由で大変だったエピソードや仕事と家庭の両立で苦労したこと
●子供に運動会など行事で他の家庭を見てなんでパパは居ないのと言われること。あと1人大人が居ればって思うことが多すぎること。(岩手県、30代、パート・アルバイト)
●自分の体調不良時に子ども達を見てくれる人がいないこと。(福岡県、20代、自営業)
●小1年生は早く帰宅するので、それに合わせて仕事を調節するのが難しいのと私の地区の小学校は宿題が、沢山出たので、それを見るのが大変だった。(愛知県、50代、パート・アルバイト)
●急な熱など熱でなくても状況によりの急な呼び出し。学校いかなかったりすると仕事を早退休まないといけなくなるので職場に迷惑かけて気を使う。自分の通院など用事などはすごく不便。自分がしんどい時も家事をしないといけないのが大変です。(京都府、30代、パート・アルバイト)

<自由回答>誰かからの支援が嬉しかったこと
●福祉の方が相談を聞いてくれる。(千葉県、40代、就労支援B型)
●母親の助けが、正直助かったです。(埼玉県、40代、パート・アルバイト)
●食べ物の差し入れや服のお下がり。(青森県、30代、パート・アルバイト)
●友人が子供を少し見ていてくれて2時間程眠れたこと。(栃木県、40代、パート・アルバイト)
●頑張ってと応援してくれること。(大阪府、50代、契約嘱託社員)
属性情報
今回の調査で回答いただいた56人のシングルマザーの方々の属性は以下の通りとなっております。



<調査概要>
1.調査方法:全国の「誰でもスマホ」利用者へWEBアンケートフォームを送付
2.調査対象:子育てをしている/していた「誰でもスマホ」利用者の女性86人(うちシングルマザーは56名)
3.調査実施日:2025年4月18日(金)~4月21日(月)
※本調査では、小数点第2位を四捨五入しています。そのため、数字の合計が100%とならない場合があります。
●引用・転載時のクレジット表記のお願い
※本リリースの引用・転載は、必ずクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。
<例>「誰でもスマホ リサーチセンター」が実施した調査結果によると…」
「誰でもスマホ リサーチセンター」について
生活困窮者の自立支援を目的とした携帯電話・スマホサービス「誰でもスマホ」。携帯電話・スマホを持つことができない、まだあまり知られていない通信困窮者という社会課題を解決するには困っている方々の実情を情報発信することが重要と考え、「誰でもスマホ リサーチセンター」を開設いたしました。「困っている方の声なき声をお届けする」ための活動として、生活困窮者のアンケート結果や声を届けてまいります。 報道関係・メディアのみなさまへはリサーチや取材の受付も行っておりますので、お気軽にお問合せください。
「誰でもスマホ リサーチセンター」に関するお問い合わせ:https://www.a-sas.ne.jp/press
<運営会社> 株式会社アーラリンク https://www.ala-link.co.jp/
●代表取締役:代表取締役 高橋 翼
●所在地:東京都豊島区東池袋3-21-14 NTT新池袋ビル9階
●事業内容:「通信困窮者」と呼ばれる携帯電話未所持が原因で、日常生活を送ることが困難な方々を救うための携帯電話サービス「誰でもスマホ」を展開。時代のニーズに合ったサービスを通じて、より多くの困っている人々を救い、その先にある幸せそのものを届けることを目指しています。今後は携帯電話に限らず、さまざまな事業を拡大していきます。